映画「キングダム」に引き続き、基礎知識ほぼゼロ(「キングダム」よりは、まだ知っていたけど)でマンガの実写版を観るという試みです。我ながら、物好きです。
イタリアロケの部分はセットじゃないだけに、草原の広がりとか町並みとかが自然で、良かったです。しかしそこで動き回るのは、ことごとく日本人顔の人々……。名前が横文字でも、金髪にしていても、だからこそコスプレ感がぬぐえず。
そう、コスプレなんですよ! 本田翼を筆頭に、俳優さんたちがキャラを演じているのが、何か鼻につく感じでした。多分、マンガのキャラを忠実に演じているのだと思うのだけど。
唯一、自分の演技ができていたのが大泉洋だと思います。いや、マンガを読んでいないので、知りませんけど。でも大泉洋の演技だけでも、この映画を観る価値はある気がします。
嫌だったのは、山田涼介演じるエドの暴力シーン。タッカー(大泉洋)にしても弟のアルにしても、あんなに執拗に殴る必要性ってある? どちらもエドが感情の爆発を抑えられなかった結果だけど、長すぎて嫌でした。
あと、ラスト近くの捕虜収容所での掃討シーンも抵抗がありました。ストーリー上、彼らを一人でも生かして外に出すことは許されないものの、異形とはいえ人の姿をした存在に兵士が一斉掃射するのは、アウシュビッツとかを連想させ、観ていて苦痛でした。
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