以前から観たかった「花の詩女 ゴティックメード」を、こないだの土曜、観てきました。
完璧主義な永野護がこだわり過ぎ、ブルーレイなどのソフトで発売することが不可能で、劇場で上映する機会を待つしかないという伝説の映画です。チケットを取ってくれた友人には、感謝感激雨霰(古い)です。しかも午前の上映は、機械の不具合で急遽中止になったとか。観れて良かった~。
そんな貴重な機会だったのに、あやうく何の予習もせずに知識ゼロで観るところでした。ふと気づき、朝方焦って『ファイブスター物語 第13巻』を斜め読みし、「花の詩女」のあらすじもチェックしましたけど。おかげでちゃんと話は分かったし、マンガの方の理解も深まりました。おぉ、こうつながるのね、と。
最初は、なぜこれがソフト化不可能なのか分かりませんでした。ブルーレイどころか、DVDでもいけそうな気がする。でも雨のシーンで、しとしと降る雨の描写にちょっと背中がぞくっとしました。今までさんざん観てきた他のアニメでの雨の描写とは、明らかに違うのです。それほど強くない細かい雨の中にずっと立っているうちに、びっしょり濡れてしまい、体温も下がっていく様子がよく出ていました。一見どうってことない自然な描写をするために、逆にむちゃくちゃ技術が使われているということなのでしょう。
あ、でもこれ、当時としては珍しい4K解像度だから家庭用のテレビでは再現不可能だったんだから、4Kや8K対応のテレビがちょっとずつ普及しつつある今なら、ソフト化可能なのかな?
ちなみにアキバですが、なぜか全体的に背の高い人たちがのしのし歩いていました。外国人が多いからというだけではなく、日本人でもなぜかデカい……。周縁効果(エッジ効果)なのか、日本でも九州や東北では全体的に背が高いですが、アキバはある意味「周縁」だから???
本当に通り過ぎただけですが、様々な「アキバらしい」ものが目に入りましたよ。カフェの宣伝のチラシか何かを配り、受け取ってもらうと「ありがとにゃん♡」というメイドさんとか、ライカとかのフィルムカメラをてんこ盛りに置いている店とか……。強烈だったのは、「すっぴんカフェバー」。うーむ、コアだ。
そういえば、アキハバラと呼ばれているこの町、本当はアキバハラが正しい読み方ですよね(つまり今はある意味、原点回帰していると言える)。私の大学の先生が、「ひょっとしたら私が、アキハバラという間違った読みを定着させた犯人かも」という話をされていました。その先生は学生時代、山手線の車掌のバイト(車掌業務がバイトに許されていたユルい時代の話)をしていたのですが、地方出身者である彼は「アキバハラ」が正しいと知らず、「次はアキハバラ、アキハバラ~」とアナウンスをし続けたそうです。途中で指摘を受け、彼は直したものの、その頃には他のバイトに「アキハバラ」が定着してしまい、もはや直されなくなったとか。誤りも、繰り返すうちにもはや誤りではなくなるという、怖い教訓かもしれません。
おまけに、かつての映画「ファイブスター物語」のチケット画像と、『ファイブスター物語 第13巻』の感想記事をつけておきます。