東京の各地にまつわる思い出を又吉が記したエッセイ集です。基本、実体験ですが、時々幻想的な世界に入っていくので、短編集の趣もあります。
心に残ったのは、経済的な理由で高校をやめることになった親友の思い出。
勉強したくてもできない人が本当に存在することを知り、僕は初めて勉強というものを真面目にやった。事情を皆にも話していたのでクラスの平均点が信じられないくらい上がった。皆凄く単純でアホだった。
とはいえ、その親友は2章後で、実はとんでもない悪友であったことが明かされるのですが……。
1章1章が短いので(何せ、全100章)、移動中とかに読むのにお勧めです。
|