魅惑のマンホール、可愛い単管バリケード

日本各地・世界各地のマンホール蓋を中心に、単管バリケードも紹介します。街路樹保護盤やピクトグラム、救命ブイなど、様々なカテゴリーの記事をアップします。

映画「隠し砦の三悪人」(1958)~ところどころ、ドリフのコントを思わせる~

松潤が出てくるリメーク版の方ではなく、黒澤映画の方です。

 

 

1.ウケたところ

太平と又七が何度も滑りながら、必死に瓦礫だらけの崖を登るシーンは、観ている側も何だか体に力が入ります。ようやく天辺を越えたら、下には抜け道を通って先回りしていた六郎太が……。ドリフのコントかと思いましたよ(^_^;) 他にも、「これってひょっとしてコメディだったんだろうか」と思わされるシーンがありました。

 

2.潔い上原美佐

お姫様役の上原美佐の声が、変に甲高い上に台詞が聞き取りにくいので、口がきけないことになって喋らなくなった時には、ちょっとほっとしました。所作もいちいち見得を切る感じで変だなぁと思っていたら、これがデビュー作の素人さんだったんですね。馬術と剣道は撮影前に習ったとか。なのにあの馬術の腕前は見事。「私には才能がない」と2年で引退したそうで、その潔さに感服しました。

 

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3.変わらない太平と又七

こういうお話って、どうしようもなかった男たちがお姫様を守るうちに、いつしか自分のことよりお姫様のことを考えていくのがお約束ですよね。なのに太平と又七は、物語が終盤に差しかかっても、相変わらず金にがめつくてどうしようもないままです。最後の最後に、一見心を入れかえたように見えるけど、「終」マークの後には、きっとまた二人で金貨を奪い合っているであろう様が目に浮かびます。あの「変わらなさ」もまた、見事かもしれない。

 

たまに白黒映画を観るのも、良いものですね。