トルコのイスタンブールに暮らす猫と人間のドキュメンタリーです。特に猫好きでなくても、楽しく観ることができるのではないでしょうか。
個性豊かな猫たちと関わることで、人間の方が癒されたり、哲学的になったりしていきます。いかつい顔のおじさんが、猫を可愛がる様子に心が温かくなります。「ごはんくれ~」と窓をノックする猫には笑ってしまいました。
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映画の中で2度、「人間は神の代理人」という言葉が出てきます。それは、神の代理人を騙って好き勝手なことをするという意味ではなく、神は人も猫もすべての存在を愛しているのだから、自分も目の前にいる命を愛さねばならない、という意味です。水飲み場の、「この水は猫と犬専用。来世で水に不自由したくなければ、この水に手を触れるな」という張り紙といい、やはりトルコはイスラーム教国で、人々の心の中には自然に神がいることを再確認させられます。
野良猫にとっての楽園のようなイスタンブールですが、再開発の動きなどで、少しずつ野良猫は暮らしにくくなっています。でもきっと、イスタンブールから完全に猫がいなくなる日は訪れないでしょう。もしそんな日が訪れたとしたら、その時には人もいなくなっていると思います。
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