昨日は友人たちと、プチトルコ旅行に行きました。といっても、まずは新宿御苑でお花見。
あいにくの曇りとはいえ、外国人の皆さんがたくさんおいでで、嬉しそうに写真を撮りまくってらっしゃいました。
桜もいいけど、ハチジョウキブシも見事でした。
初めて大温室に入りましたが、ここだけでも入宛料500円の価値はあると思います。カミガヤツリというのは、古代エジプトのパピルスの原材料の植物です。
お花見を満喫し、トルコ料理店ウスキュダルへ。
イスラームの戒律にのっとったハラール料理を出すレストランですが、そんなことは意識に上らず、ただただ美味しかったです。難点は、「え、ここっすか?」と思うような外観の、うらぶれた階段を上らねばならないことだけです。
ここまでで、心身ともに結構おなかいっぱいでしたが、ついで本日のメインイベント、東京ジャーミーの見学へ。ジャーミーというのは、トルコ語でモスクのことです。
ここには以前も行ったことがあるのですが、その時以上に見学者の数が多くてびっくり! そして、見学態度が基本的にとても真面目。人数が多くて嬉しかったのか、案内人が喋りたおしても、辛抱強く聞いているし。女性参加者も、一部を除いてちゃんとスカーフ持参だったし。
ミンバルというのは、預言者ムハンマドが階段状のところに上り、神の言葉を伝えたという伝承に基づき、モスク内に設けられています。「説教壇」と訳されますが、ここに上って説教するわけではありません。
メッカの方向を表すのが、ミフラーブです。この方向に向かって礼拝します。
本来は礼拝前に、ミナレット(尖塔)のバルコニーからアザーンという礼拝への呼びかけが行われますが、東京ジャーミーではしていないそうです。アザーンはジャーミーの中で行っていました。ちなみにアザーンは、現代世界ですのでマイクの使用は許可されていますが、録音したものを流すのは駄目だそうです。アザーンの響き、美しかったです。
中央に写っているのは、鳥の巣箱です。多分東京ジャーミーでは、実際に鳥が使っているわけではないと思いますが、渡り鳥の休憩所として、トルコのジャーミーには作ることになっているそうです。「人にとっても鳥にとっても、ジャーミーは避難所」という言葉が印象的でした。
あと2つ、印象に残った言葉があって、1つは「礼拝は食事と同じ」というもの。1日5回の礼拝なんて大変だなと思っていたけど、食事が肉体に必要な栄養を取るものだとしたら、礼拝は心に必要な栄養を取るものなのでしょうね。
もう1つは、ちょっと専門的なものです。イスラーム教では裕福な者は財産を寄進して、モスクや学校、水飲み場などの公共の施設を作る、ワクフという習慣があります。これが格差を縮小する役割を果たしてきたわけですね。でもトルコ共和国の建国の父ケマル=アタテュルクは、イスラーム的なものより西欧化のほうを優先してしまった。その結果、トルコにおいてワクフはもちろん続いてはいるものの、オスマン帝国時代ほどではなくなってしまった、というニュアンスのことを言っていました。トルコ人は全員、ケマル=アタテュルクのことを尊敬していると思っていたので、彼のすべてが評価されているわけではないのだと、印象に残りました。
多分、今までで最長の記事になったかと思います。ここまで読んでいただき、ありがとうございます。ちなみにこれは、本日2本目の投稿です(^-^; 1本目は、以下の通り。