魅惑のマンホール、可愛い単管バリケード

日本各地・世界各地のマンホール蓋を中心に、単管バリケードも紹介します。読んだ本、観た映画、旅行先の話なども書く予定です。

『お坊さんとお茶を3 孤月寺茶寮三人寄れば』

「お坊さんとお茶を」シリーズの最終巻です。短編が3本収録されています。主人公三久のヘタレっぷりを見るのもこれで最後と思うと、ほっとするやら、さびしいやら、といったところでしょうか。
 
「秋の夜の月」で、三久がへとへとになるまでがんばり、限界だからこそ「ちょっとくらい」という気持ちでゴミの始末を怠ったら、ボヤ騒ぎにつながってしまうシーン、身につまされました。ありますよね、そういうことって。「充分がんばっているんだから、これくらい手を抜いてもいいだろう」という甘えを、仏様や神様は見逃してくれないのでしょう。でも、甘えたくなるのが人間ですよね……。
 
表題作の「孤月寺茶寮三人寄れば」は、三久が孤月寺、そして憧れの空円和尚からの卒業を考え、でも踏み切れずに悩む話です。せっかく悩みの果てに結論は出したのに、思いがけない形でその答えが与えられてしまうのはあっけないですが、意外とそういうものなのかも。ジタバタしても、実は答えを出すのは、自分であって自分ではないのかもしれません。
 
「カクゴのカクゴ」は、まぁおまけですね。完璧な空円和尚は、雲水時代もやはり完璧であったと。